×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

HOME/商品一覧/本当の家の建て方/家造りの考え方/

本当の家の建て方 −風水と家相−

 「風水」に「家相」、家を建てようとしている人ならほぼ全員が知っていると言っても過言ではない言葉でしょう。ただ、家相に関しては、古くから一般的でしたが、風水という言葉がここまで浸透したのはここ最近のことでしょう。発端は、おそらく女性週刊誌やお昼のワイドショーの類だったと思います。

 しかし、皆さんの中でどれぐらいの方がこの風水や家相といった言葉の意味、謂れ、歴史的背景などをご存知でしょうか。これらに出てくる言葉の中で最も知られているものの中の一つに、「鬼門」があります。さすがに、北東−南西軸がこれに当たることは知っていても、その起源や意味について正確に知っている人は実は少ないのではないでしょうか。

 また、風水といえば、ほとんどの人は、西に黄色で金運とか、どこどこに鏡を置くとか、そういった類のものだと思われているのではないでしょうか。しかし、本来の風水はもっと壮大なものあり、そう易々と手を加えたりできるようなものではありません。

 例えて表現するならば、家相は環境学、生活科学といったものに通じる所があり、風水は地形学、地質学、環境学などに通じるものであるといえます。決して、どこどこの方角にトイレがあると誰かが早死にするとか、緑の置物がどうとかいうレベルのものではありません。

 そして、これら風水や家相の教えには全て何らかの謂れや根拠があり、それらが少し婉曲的な言い回しで後世に伝えられてきました。しかし、問題は時の流れにあります。これらの先人の知恵ができた時代とは、現代はあまりにも変貌を遂げすぎています。したがって、それらの全てが現代に通じるものではなくなってきています。それどころか、あまりにこれらに縛られすぎるあまり、最も肝心な住みやすさをないがしろにしてしまっているケースも多々あります。また、逆にデザインにあまりに懲りすぎた結果、現代にも通じる先人の知恵が活かされていないケースもあります。

 ここでは、風水、家相について、その本来の意味するところ、そして、現代社会の生活様式に合わせた解釈と活かした方について考えてみたいと思います。


風水・家相のご相談は

・家相、風水って?

 先にも書いたように、家相というとまず鬼門という言葉が浮かんできます。鬼門に出入り口があるといけないというのは聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。これも、鬼門の由来を知っていればどの程度気にするべきかというのが見えてくるはずです。また、張りや欠けというのも良く言われます、これも家造りを勉強していき、家の外観としてどういうものに利があるのかを理解してくれば本来の意味、そして、対応の仕方がわかってきます。

 それでは、風水の本来の形、起源について少し触れてみましょう。風水にしても家相にしてもその起源は基本的に中国にあります。先にも書いたとおり、風水は本来地形学に近いものであり、どういう(地形の)土地に家を建てたり、お墓を作ったりするのが良いのかいうことを現しています。風水では、北に大きな山、東に勢いのある川、南に平野、西に道という地形を良しとしています。また、北の山から東西の川と道に導かれて南の平野に向かって龍脈が流れるとされるので、それを招き入れるような形にすると良いというようなことも言われます。解釈については、微妙に異なることもあるのですが、共通するのは山や川の位置を計り、龍脈を妨げることなく招き送り出すように心がけるというところだと思います。そして、このような考え方の背景には、風による害をどう軽減するのか、日当たりの問題、異民族からの侵略への対応、そして、大きな脅威であった川の氾濫への対策といったものが名前を変え、形を変えて伝えられています。

 このように、本来は壮大な地形学ですからカーテンの色や置物のようなものではありません。ただ、現在日本で流行している風水も完全に否定するつもりはありません。その根底にはやはり風水学が流れていると思います。壮大な地形の考え方を家の中のサイズに縮尺投影して置き換えようとしたものともいえます。また、色に代表されるインテリアは人間の心理、体調に対して大きな影響を与えますから、色彩学や心理学、インテリアコーディネートなども取り入れて判断されれば良い結果につながる部分も大いにあると思います。


・鬼門

 鬼門が北東−南西軸にあり、一般に北東を表鬼門、南西を裏鬼門と呼びます。そして、この軸上に玄関や水周り、不浄なものなどを配置するのは仮想的に凶であるというところまでは多くの方がご存知ではないでしょうか。しかし、よく考えると、玄関から不浄なものまでほとんど統一性がなく何を置いてもいけないとはいささか無茶苦茶な気がしないでしょうか。

 ここで、原点に戻る意味でも鬼門の謂れについて紐解いてみましょう。鬼門が言われるようになった家相の起源が古代中国にあったことは先にも書きました。古代中国における北東とはどういう方角でしょうか。この方角は、北方騎馬民族を中心とした異民族、すなわち、侵略の脅威を感じる方角です。また、南西は偏西風の吹く方角です。中国大陸における偏西風は日本の比ではなく、正に脅威になります。このように、中国における北東−南西軸は正に凶なる方角だったのです。

 したがって、鬼門に玄関などの出入り口を配置するというのは、侵略者、風を招きいれることになってしまうために凶とされたのです。細かなことを言えば、個々の家では風はともかく侵略者については当てはまりそうもありませんが、城や国全体を対象として考えると北東は凶であり、それを個々の家にまで展開したことになります。そして、それがどんどん広がって神聖視されるようになり、水周りや不浄物も凶というようになっていったと考えられます。

 ただ、北東に水周り、特にお風呂場などを配置するというのは、できれば避けた方が良い場合もあります。北東は、日当たりも良くなく、多くのケースで開口部も少なくなることが多いので、水周りを配置すると湿気が抜けずに家の老朽化を早めてしまう可能性があります。また、日当たりも悪く隅であることから冬場は寒くなるケースが多く、ヒートショックの原因となることも考えられます。とは言うものの、現代では家の断熱性能も高くなってきており、湿気についても強制換気などの方法もあるので、適切な配慮をすればこれらの問題を解決することも十分に可能です。

 したがって、鬼門の教えの一部は現代においても通じる所があり、全く無視することはできませんが、技術の進歩を上手く活用することで解決することが可能であるということです。


・張りと欠け

 張りや欠けというのも家相では良く耳にする言葉です。ここで言う張りや欠けとは、建物の外壁四面の各面について、およそ1/3の長さを基準として、これ以下の張り出しやへこみを張り、欠けというのが一般的です。また、方角にもよりますが、張りは比較的良いイメージで言われることが多く、逆に欠けはマイナスイメージで言われることが多いと思います。

 張りや欠けがあるとどうなるというのは色々と言われていて、改めてここに列挙する気にもなりませんが、構造的な面から見ると張りや欠けについて考える価値は充分にあります。張りや欠けというのは、別の言い方をすると外壁の凹凸です。意匠的な側面では凹凸はデザインになりますが、構造強度的に考えた場合、一般には凹凸はマイナス要因であり、凹凸の無い箱型が最も有利になります。そういう観点から、建築技術が成熟していなかった時代に、外観に囚われて弱い家にならないようにという戒めから張りや欠けの思想が出来上がっていったとも考えられます。

 また、張りに比べて欠けが嫌われるようになっているのは、日本の伝統的な間取りでは張りの部分の上には下屋がくるだけで大きな重さはかかりません。しかし、欠けの場合には小屋組みを支える一部が文字通り欠けているわけですから構造的な負担は大きくなります。そのために、張りよりも欠けの方がより悪いものとされたと考えることもできます。ただし、張りの場合も捩じれなどの応力は集中することになるので、戒められていることになります。昔の人たちの間に応力集中という概念はなかったはずですが、経験的に凹凸の多い家は弱いというところが発端だったと思われます。

 また、構造強度的なことだけでなく、通常屋根は外壁の凹凸に合わせて複雑な形になっていきます。そうすると、屋根に谷や山、すなわち、繋ぎ目にあたる部分が多くなっていくことになります。そういう個所は、雨漏りに対して弱くなるので、こちらの面でも家の耐久性に影響を与えていくことになります。

 これらの考え方はもちろん現代に通じる所があるのは確かですが、総二階も含めて家のプランそのものが変わってきているので、そのまま当てはまるものでもありません。また、構造計算や部材、工法の発達などの技術の進歩で応力集中を避ける、応力集中に耐える構造にするなどの工夫である程度は回避できる問題でもあります。ですから、張りや欠けについては、家相というよりも構造的な問題と捉えて対処していくのが得策でしょう。

 ここでは家相や風水の代表的なものについてだけ取り上げていますが、他についても概ね同様の考え方ができると思います。あるものは時代と共に現実にそぐわなくなり、あるものは現代においても戒めの一つとして生き続け、今後も残っていくことでしょう。風水や家相を守ることで精神的安定を得られるのであれば、採用することも一つの判断であると思います。しかし、本来の目的を忘れてそれだけに注力してしまうのは本末転倒であると思います。また、決して置物や色だけのような浅いものではない先人の知恵が風水や家相であることも忘れてはいけません。重要なことは、そういったものに振り回されることなく、上手く取り込めるところは取り込んで、より良い家づくりを目指すというのが本来の姿ではないでしょうか。



風水・家相のご相談は